いや、びっくりですよ。本当に色で変わっちゃうんですね。
理由は全然分からないんですけども。
きっかけは、尊敬するケント白石先生のFacebookでの発言。
最後の方に、付け足したように書かれたこのコメント。
最後にFBの圧縮ソフトでは波長の短い青色の画質が悪くなるようです。(引用元:Kent Shiraishi Photography on Facebook)
これは衝撃を受けましたね。今まで何となく、Facebookは写真の画質が悪いくらいにしか思っていなかったんですが、波長(色)によっても劣化具合が変わる・・・。もし事実だとしてもFacebookを使わなくなるわけではないですが、オンライン活動が中心のフォトグラファーとしては、知らないわけにはいかない!
ということで実験をしてみました。
内容はいたってシンプル。まず正方形の画像を用意し、グレー、レッド、グリーン、ブルーに色変換します。オリジナルを含めて5つのファイルをSNSにアップロードし、ファイルサイズを比較するというものです。
アップロード先のSNSは、Facebookに加え、主要SNSであるTwitter、Google+、Instagram、500pxを採用しました。
ちなみに、色変換はフリーソフトのGIMPを使いました。脱色をしてグレースケール変換し、カラーバランス調整で赤、緑、青に変換。JPEGは保存を繰り返すだけで画質劣化するので、念のため、全て一度の保存で作成しました。
さて結果はこちら。
まず驚いたのが色変換の段階。そもそも色によってファイルサイズが変わるんですね。グリーンが大きめ、ついでレッド、ブルー。グレーが一番小さいです。というか、大元のカラーよりもサイズが大きいって、どういうこっちゃ。理由が分かりません。
色変換を議論しても本論から外れるだけなので、いったんスルーします。
アップロードによる圧縮率を見ると・・・
なんと!!!
きれいに全てのSNSでブルーが一番圧縮されています!
あ、Google+だけは圧縮なしでオリジナル画像がそのまま保存されているので、議論から外しちゃいますね。
小さな差とはいえ、理由は分からないとはいえ、結果としてブルーが一番劣化してしまうんですね。しかもSNSに関係なく。これは興味深い発見です。ケント白石先生、これを視覚だけで認識されていたとしたら、かなりの眼の良さだと思います。
ちなみにSNSで比較してみると、画質劣化がひどいと思っていたFacebookよりも、TwitterやInstagramの方が圧縮されているんですね。なんだか直感と違っていたので、よくよく見てみると・・・
TwitterとInstagramは画素数自体が縮小されているんですね。大元のファイルが1600×1600の大きさなのに対し、Twitterが600×600、Instagramが1080×1080。Twitterなんか、かなり画素数が少なくなっています。画質劣化を考える上では、これはちょっと不公平です。
ということで、画素数変化率を考慮して、画素あたりの画質劣化を算出してみたのがこちら。
なるほど・・・。やっぱり画素あたりで算出すると、Facebookがトップクラスに劣化していますね。ただでさえフルサイズでも画質が良くないのに、スマホアプリで容赦なく縮小ファイルを表示してきますから、なおさら実感としては劣化がひどいという印象です。
Twitterは、ファイルサイズは小さいものの、FacebookやInstagramと比べると、そこまで画質劣化はさせていないみたいですね。Instagramが画質劣化のわりにあまり不便を感じないのは、スマホの小さい画面でしか見ないからだと思います。
それらと比べると・・・、500pxの70%程度の圧縮率は立派です。さすが、プロ、セミプロが明日の高額入札を待つプラットフォームなだけはあります。と言いたいところですが、・・・いや、Google+が太っ腹すぎますね。オリジナルそのままって、どんだけ頑張っているんだ。さすが天下のGoogle・・・
さて、最後の方は本論から若干それましたが、結論です。
SNSに写真をアップロードしたときの画質劣化は青系が最も激しいです。ついでに言うと、主要SNSの中で画質劣化が一番大きいのはFacebookでした。
(Instagramは僅差ですが、デバイスが限られるので劣化は気にならないですね)
こういう現実を見てくると、少しでも良い画質でみんなに見てもらいたいと思ったら独自ドメインで自分のサイトを用意して、自分でファイル圧縮を全てコントロールするしかないんだろうなと思って、ブログをやっていてよかったと思う今日この頃なのでした。笑