日本のススキの見せる、千変万化の美しさをお楽しみください!ススキをじっくり観察すると、形や色が変わること、そして周りの影響を受けて雰囲気が変わることに気付くと思います。この写真展は、ススキのそんな変化に限定してまとめたものです。
ススキは私にとって、最上級の被写体です。今年は写真を撮りに様々な場所に行きました。行って気付いたのは、桜や紅葉を目当てに外出する人は多いけれど、ススキ目当ての人は少ないということ。ススキの色は、たいていベージュだったりオフホワイトだったりで、あまり目立たないわけです。でも私は、そんなススキが日本の美の象徴になれると思っています。何とでも合う、その素朴さゆえに。
ここではススキの魅力が伝わるよう、写真をピックアップしました。私が願うのは、これを見てくれた人がススキの育っているところで立ち止まって日本の美しさを感じてもらえるようになること、そして望むらくは、ススキの有名どころに来年足を運んでくれると嬉しいです。
もし撮影場所や撮り方を知りたいと思ったら、写真下のリンク先をご覧ください。それではお楽しみくださいませ!
27の写真で巡る2014年秋の尾瀬、紅葉と一足早い白銀の世界
秋の初め、空にまっすぐ伸びるススキの姿があります。写真の背景に明るいものを持ってくれば、ススキは黒いシルエットとして写真を引き立たせてくれます。尾瀬国立公園は、そんな素敵なところでいっぱいです。
朝早く起きたときは、近所にススキを探しにいくのがオススメです。強い水平の陽射しがススキに当たると、綿毛が宝石のように光り輝きます。ススキが自然の中の主役になれる、特別な瞬間です。
紅葉レポ2014 紅葉と一面に広がる白ススキを見に、箱根に行こう!
もしかしたら時期と時間帯も関係しているかもしれませんが、なんとススキの穂が真っ白になる場所があります。ひとたび白ススキの世界に入り込めば、心と体が洗われるかのようです。この写真は今年の11月、箱根の仙石原で撮ったものです。
紅葉レポ2014 紅葉と一面に広がる白ススキを見に、箱根に行こう!
秋真っ盛りの中、穂がふわふわになる前のタイミングです。ずっしりした穂がススキ全体をしならせ、美しい曲線を描くのが見られるかもしれません。その場所、その場所のベストな時期を選ぶのはかなり難しいですが、チャレンジするだけの価値があると思います。
*2009年11月のアルバムより抜粋
これ、とっても日本的です!ススキだけでも日本的だと感じるので、富士山と一緒のときは雰囲気が完璧になりますね。今年はこのシーンを撮れなかったので、2009年のアルバムから選んできました。手軽に歩けて富士山も見えるなんて、高尾山は素敵な山ですね。
日が進むにつれて、ススキの綿毛はふわふわになり、周りからたくさんの光を受け取るようになります。これが一番綺麗に見えるのが、朝焼けと夕焼けのときです。オレンジの光が一つ一つの綿毛に生命力を与えています。
ひとたび綿毛がふわふわになると、陽射しを反射するので夕焼けの中で目立つようになります。風になびくススキの姿は秋の象徴、そう言い切りたいところですね。
ふわふわのススキは、優しい印象を与えてくれます。秋のトレッキングコースでは、休憩所の素敵な飾り付けになるに違いないですね。
ススキは山道の途中だけでなく、山頂でも登山客を出迎えてくれます。比較的標高の低い山を選べば、頂上でススキが見られてビックリするかもしれません。
ススキの季節の終わり頃には、穂が花のように咲き誇ります。まるで生きる意思を示そうとするかのようです。
広い山肌一面に広がるススキの大群を前にすると、とても清々しい雰囲気に包まれます。特に強い風が吹いたときは、ススキの穂全てが一緒になびく姿に感動すること間違いないです。
ススキの季節が終わると、ススキ全体が茶色になります。もしそんなススキを水辺で見つけたら、じっくり見てみてください。この茶色と水の青色がいい感じに調和した姿を見せてくれていると思います。
27の写真で巡る2014年秋の尾瀬、紅葉と一足早い白銀の世界
夜に氷点下になると、こんな感じに、ススキが白い霜で飾られるんです。日中は陽射しを受けて白く輝きます。そして夜は手持ちのライトで煌めくのですが、その様子が不思議で魔法みたいです。
*2013年2月のアルバムより抜粋
ススキは冬にもあるんです。ひとたび夕焼けの中シルエットを見れば、秋に見た自然の美しい瞬間を、思い出させてくれるに違いありません。
最後まで見てくれて、ありがとうございます!写真、いかがでしたでしょうか?ススキに少しでも興味を持ってもらえれば幸いです!