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フォトグラフィー
2015/12/13

【ロジカル撮影法】1枚の写真を撮るのにどこまで考えているかを明文化してみた

ちょっぴり新しい試みを始めたいと思います。

ロジカル撮影法と題しまして、1枚の写真をどうやって考えて撮影したのか、自分の思考を可視化したいと思います。自分では考えて撮っているつもりでも、明文化していくと、考えてなかったところ、あまりロジカルな理由が持てていなかったところは意外と出てくるんですよね。放置するのはもったいないです。

シンプルに自らのPDCAサイクルのためというのもあります。でもそれだけではなく、私のブログを読んでくれる方に、一人のフォトグラファーが1枚の写真を撮るのにどこまで考えているかというストーリーを楽しんでもらえればと思います。

ではでは、お楽しみください!

 


 

昨日はひさしぶりに多摩川に夕日を撮りに行きました。最近は他のタスクに忙殺されて、落ち着いて撮影する時間がなかなか無いのですが、強い西日が見えたので思わず飛び出しちゃいました。

ただ、走っている途中に空がどんどん明るさを失い、多摩川に着いたときには厚く細長く延びる雲に完全に隠れてしまっていました。

夕焼け具合も中途半端だし、雲の上の空は単色でつまらない。いつか撮ったような単調な絵にしかならない気がしたんですよね。

それでも、せっかく家から走ってきたのだから何かしら写真には収めたい。試行錯誤の末、川際のぎりぎりまで下りて、夕日に照るさざ波と、少し絵になる細長い雲をとらえてみました。

 

Sunset over Tama River

Canon EOS 6D, Canon EF50mm F1.4 USM (50mm, f/16, 1/20 sec, ISO-100)

ビルの遠景から手前のさざ波まで綺麗に撮りたいので、F値は強気の16に設定。もちろんISO値は100をキープするので、シャッタースピードは低速の1/20秒に設定しました。50mm単焦点では1/6秒くらいなら手持ちでも手振れなく撮れるよう練習しているので、これくらいなら余裕ですね。

人が見ている視界はシャッタースピードが1/60秒ぐらいの世界だと、どこかの記事で読んだことがあります。1/20秒だとさざ波が若干デフォルメされる感じでしょうか。スマホの小さい画面で見ても、いい感じのさざ波感です。

ちなみに、とりわけ変な人工光源があるわけではないので、目で確認しながらホワイトバランスは5200Kのままにしました。

こんな撮影思考のもとで、この一枚の写真ができあがったわけです。すべての項目を自分で能動的に調整したマニュアル撮影です。一眼レフを始めた頃はオートに頼っていたときもありましたが、今となっては怖くて使えないですね。どんな写真が出てくるか全くコントロールできないんですから。これからもマニュアル撮影で、一眼レフの価値を引き出す努力を続けていきたいと思います。

P.S.フルオートとフルマニュアルの写真を比較すると面白いかもしれませんね。近いうちにやってみようかなぁ。

 


 

・・・と書いてみたものの、まだ説明不十分なところがありますね。F値は高めの16にしましたが、なぜ22ではないのかの理由が分かりませんね。

F/22でも、1/10秒のシャッタースピードで撮れるんですよね。手持ちでも十分に撮れますし、スローシャッターで波もきっと綺麗に映ると思います。強いてあげるとしたら、絞りすぎで回折現象が起こり、トータルで画質劣化が起こるかもしれない程度でしょうか。

ケント白石先生の作品でF/16が頻出するので、絞るならF/16という思考になりがちになっているようです。さらにF値を上げる必要があるのかどうかについては、自分の考えをしっかりと持つべきですね。今後の宿題です。

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ブログ著者について
那須野 拓実(なすの たくみ)。たなぐら応援大使(福島県棚倉町)。トリプレッソを勝手に応援する人。ネイチャーフォト中心の多言語ブログを書いてます。本業はIT&マーケティング界隈でナレッジマネジメントとかデータ分析とかの何でも屋。半年間の育休明けで、家事育児と外働きのバランスを模索中。