Canon EOS 6D, Tamron SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD, Kenko DIGITAL TELEPLUS PRO300 2X DGX (250mm, f/5.6, 1/640 sec, ISO-5000)
スポーツ撮影が難しいなんて知っていました。難しい理由は3つ。
- 撮影対象が遠くにあること。他の撮影だと普段、対象に近づけて望遠写真が簡単に撮れるんです。でもスポーツ撮影の場合、フェンスか何かにさえぎられて、全く近づけません。そんなこんなで、焦点距離の長い良いレンズが必要なんですが、それが高い高い・・・
- 撮影対象が速く動くこと。焦点を合わせるのに高い技術力が必要です。競馬の場合は、速すぎて写真の中央に入れることでさえ、全力を注ぎこまなければいけません。私の好きな写真分野では、まず起きないことですね。
- 同じシチュエーションが二度と起こらないこと。風景写真の場合は、似たような写真を撮ることは出来ます。でもスポーツ撮影の場合、同じシチュエーションは二度と起こらないんです。決定的瞬間は1度しかありません。その瞬間に、最高のカメラで構えていなければいけません。でなければ、永遠にチャンスを逃してしまうわけです。
だからこそ、上の写真がよかったなと思うわけです。今日の最終レースなので、何十万もの人がこのレースを見に来ています。MLBですっかり有名になった田中将大投手も、日本最大級のこのレースで勝つ馬を祝福しに、後ろで待機しているんです。そんな中、ピファネイアが大差で勝ったその決定的瞬間を、なんとか収めることが出来ました。最高です。
このレースで感じた困難をもう3つ、書き記しておきます。
- 人が多すぎること。最前列にスペースを確保できたのはとてもラッキーでした。でも、これは友人が朝10時前に確保してくれたからです。もし自分一人でお昼ごろにノコノコやってきたら・・・、とはいってもこの時刻でさえメインレースまで3時間以上あるのですが、おそらく写真を撮ることすらできなかったでしょう。
- 他のフォトグラファーのすごすぎるカメラに気後れしたこと。上に書いた理由もあって、いい絵を撮るにはすごいカメラが必要なんです。最前列には何十人ものフォトグラファーがいて、Canon EOS 1Dを抱えていました。レンズはもちろん、大砲のような白レンズです。自分もカメラにはそれなりにお金を使っている方ですが、そんな高価なカメラが並ぶのを見ていると、自分でさえ気後れしてしまいます。
- 最終レースが夕暮れだったこと。とても暗かったので、ISO値を上げて、シャッタースピードを落とす必要がありました。画質を悪くしてしまうかもしれません。バランスを決めるのがとても難しかったです。
厳しい条件下でどうやって写真を撮るか、いい勉強になりました。でもたぶん、これで終わりな気がします。なんせ、レースでは全敗でしたから。(笑)