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フォトグラフィー
2015/12/26

関東3大イルミネーション、湘南の宝石に今年もチャレンジして、1年間の成長がしみじみ分かった件

ここまで1年間で違いが出るとは・・・

 

うーん、これはやってしまいましたね。

去年、年納めに見た江ノ島、湘南の宝石。圧倒的な広さと光の量で、都内のイルミネーションとは比べものにならないインパクトを受けました。そんな記憶もあってか、今年も湘南の宝石を撮りに行こうと決めたわけですが、かえって1年間の成長がしみじみ分かってしまいました。

せっかくなので、去年の写真と比較しながら見てみましょう。

 

 

イルミネーションではないですが、まずは江島神社の鳥居です。

 

- 去年の写真 -

Lanterns of Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (24mm, f/29, 13 sec, ISO-100)

 

- 今年の写真 -

Big Shinto Gate with Lanterns in Enoshima Island

Canon EOS 6D, Canon EF50mm F1.4 USM (50mm, f/4, 1/50 sec, ISO-2000)

そもそもレンズを換えました。広角ではなく標準50mmです。人を写したかったので、シャッタースピードは手振れしない程度に1/50秒にしました。三脚なんて置けるようなところではないので、F値をなるべく下げつつ、最終的にISO値は2000で撮影したわけです。

去年、そのまま撮ったときは提灯が白飛びしてしまったので、暗めに撮って現像時にコントラストを中心に調整した記憶があります。現像が下手だからか、なんだかのっぺりとした写真になってしまっています。長時間露光なので、よく見ると提灯もぶれていますね。

一方、今年は撮り方を工夫したので、色合いやコントラストは、ほとんど見たままを再現できました。JPEG撮って出しなんですが、提灯も白飛びなしです。50mmを使っているので、自然な感じに仕上がった印象です。

2枚を比べると、同じ場所で同じ人が撮っても大きな差が出てくるのだと感じてしまいました。

 

 

次は本題。江ノ島のイルミネーション、無料ゾーンです。

 

- 去年の写真 -

Illuminations of Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (13mm, f/22, 30 sec, ISO-100)

 

- 今年の写真 -

Free Illuminations of Enoshima Island

Canon EOS 6D, Canon EF50mm F1.4 USM (50mm, f/16, 20 sec, ISO-100)

ちょっと待った・・・

去年はなんで、こんな撮り方をしたんだ・・・

まったく違うところに見えて唖然としてしまいました。去年の写真の中央右にあるオレンジ色の光が、今年の写真の中央右のオレンジ色のツツジですね。撮り方は全然違うわけですが、こうも見え方が変わってくると、本当に同じ場所なのか疑いたくなります。

まず、今回もレンズを変えました。標準50mmです。いくら江ノ島といえども、イルミネーションはイルミネーションです。去年みたいに13mmなどという馬鹿みたいな超広角で撮ってしまうと、真っ黒の空が大きく入り込み、光は寂しく写るだけです。13mmなんて人の視界をはるかに凌駕していますからね。50mm万歳。

そして、ローアングルから撮りました。左右の土手に光が集中しているので、ここを活かさない手はないです。三脚をコンパクトにまとめて30cmほどにしました。また、坂道の下から見上げるように撮ることで、フレームいっぱいに光が厚く散らばるようにしました。これは見え方に大きく影響してきますね。

奥までピントがあってほしいので、F値は16に設定。見たままに撮れるシャッタースピードは20秒でした。さすがにこれは三脚必須です(苦笑)。この小道はカップルが高確率で通るので、何度か試してカップルがいないときに撮れたのがこの1枚。

・・・去年はこんな暗い中、なんでF値を無闇に22まで上げたのか、まったくもって分かりませんね。

 

 

さて、お次は有料ゾーン。藤の花です。

 

- 去年の写真 -

Wisteria-like Illuminations of Jewelry of Shonan at Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (21mm, f/22, 6 sec, ISO-100)

 

- 今年の写真 -

Illumination of Wisteria at Enoshima Island

Canon EOS 6D, Canon EF50mm F1.4 USM (50mm, f/16, 5 sec, ISO-100)

藤の花を取るときも結局、標準50mmを使いました。広角だと手前が大きく写るので、イルミネーションの光が間延びしてしまうんですよね。ちょっと寂しく写ってしまいます。広角でイルミネーションが綺麗に撮れるところは、ほんとに限られると痛感しました。

今年は無料ゾーンの1枚と同じように、ややローアングル気味で撮影し、フレームいっぱいに光が散らばるように設定。前後に人を入れることで、奥行きが感じられるようになりました。かなり明るいイルミネーションなので、露光時間は5秒。立ち尽くしていた人達の顔がちょうど判別できなくなるくらいの絶妙な時間です。

F値は結果的に、16に落ち着きました。イルミネーション自体も地面も、左右の茂みも、いい感じの明るさになりました。

 

 

さて、次は江ノ島シーキャンドル前のイルミネーションです。

 

- 去年の写真 -

Jewelry of Shonan at Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (18mm, f/21, 30 sec, ISO-100)

 

- 今年の写真 -

Illumination Road of Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (24mm, f/8, 20 sec, ISO-100)

去年は観光気分100%で、大きくシーキャンドルを入れて写真を撮りました。これ、どこかの観光ポスターに酷似していますね。オリジナリティーのかけらもないです。

今年は敢えてシーキャンドルを背に向け、曲がりくねった光の道を撮ることにしました。緑と紫の光を受けて、奥には青く光る木々が立ち尽くしています。

手前に並ぶ3本の木に焦点を合わせ、奥は背景にしようと思ったので、F値はやや小さくして8に設定。なるべく自然に写したかったので、焦点距離は広角のテレ端である24mmです。なかなか、おとぎ話系の劇に出てきそうなセットの絵になりました。

 

 

最後の一枚は、シーキャンドルの光のロープです。

 

- 去年の写真 -

Sea Candle of Jewelry of Shonan at Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (12mm, f/18, 30 sec, ISO-100)

 

- 今年の写真 -

Moon from Enoshima Island

Canon EOS 6D, Sigma 12-24mm f/4.5-5.6 IIDG HSM (24mm, f/5.6, 1/2 sec, ISO-800)

去年の写真は、これでもかと言わんばかりに超広角の12mmで無理やりキャンドル全体を入れていました。全体をとりあえず写すという、ありがちな構図ですね。

それだとつまらないので、今年は月に注目しました。実は今日は満月なんですよね。ちょうどいい高さに月が輝いていました。

うまくポジションとアングルを調整し、光のロープの真ん中に月が入るようにカメラをセット。ロープは常に揺れているので、被写体ブレを防ぐために仕方なく絞りを開放の5.6に設定、シャッタースピードは1/2秒に抑え、ISO値はなんと800まで上げました。あくまで月とロープを主役にしたく、シーキャンドルはフレームアウトさせたかったので、焦点距離は広角レンズのテレ端の24mmです。

広角で月を撮るなんて尾瀬以来だと思いますが、夜空に光る輝点の真ん中に月が見えるというのはロマンチックな感じがしました。

 

今回は5枚の写真を比較してみました。こうやって見ると、本当に、1年間の成長がしみじみ分かりますね。撮影機材は同じなのに、技術、発想の違いで大きな差が出ます。来年も江ノ島で撮るのが楽しみです!

去年の記事は恥さらしだから削除したいなぁ。苦笑)

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ブログ著者について
那須野 拓実(なすの たくみ)。たなぐら応援大使(福島県棚倉町)。トリプレッソを勝手に応援する人。ネイチャーフォト中心の多言語ブログを書いてます。本業はIT&マーケティング界隈でナレッジマネジメントとかデータ分析とかの何でも屋。半年間の育休明けで、家事育児と外働きのバランスを模索中。