ものすごく矛盾してますよね。せっかく町に遊びにきてくれた人に移住の話はしない方がいいって。でもこれって、遊びにきた側からすると、ものすごくシンプルな話なんですよね。
(ちょっと興味があって勢いで遊びにきただけなので、そんな、移住なんて言われると、気軽に来れなくなっちゃいますよ・・・)
整理して考えると、若者の移住プロセスって2つあると思うんですよね。
移住プロセス① 競争市場型
移住プロセス② 個別市場型
第2章で話したことの言い直しになりますが、移住相談サービスは競争市場型です。よほど魅力のある町村でなければ、口コミで地道にファンを増やしていく、つまり個別市場型で攻めたがいいと思うんです。
で、ですよ。あなたの町に遊びにきてくれた若者は、どっちのプロセスで来たんでしょうか?
たぶん、ほとんどの人は②の流れで来ていると思うんですよね。②の人たちの特徴として、始めの方のステップでは「移住を考えていない」ということがあります。そのステップの人たちに移住の話をしても、しょうがないです。逆にプレッシャーを与えてしまうだけです。
このステップですべきことは、町の好感度をひたすら上げること。上げて上げて、上げまくって、「移住、考えてみようかな?」と思ってもらえるステップに上げることです。そうすれば、本人から移住相談が来るでしょうし、そしたら住む場所、働く場所、その他諸々の話をすればいいと思います。
町の方からすると、①も②も、両方とも若者ではあるのですが、プロセスによって考えていることが全く違います。どんなプロセスをたどってきているのか、どんなステップにいるのかを正確に見極めて、そこに合ったコミュニケーションが重要なんです。
相手のことを考えて話す内容を決める、相手本位のコミュニケーションを私自身心がけつつ、この内容は将来の自分への自戒としたいと思います。