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2019/08/04

オオゼキという観点から見た大森という街の特異性について、データと観察結果をもとに考察してみた

こんにちは。那須野(@takumi_nasuno)です。

初めて食べた時に(妻が)感動してからというもの一度も商品棚に見ることのなかった『手づくり牧草のヨーグルト』をオオゼキで発見して以来、毎週のようにオオゼキを訪問しております。(「手づくり牧草のヨーグルトって何?」と思った方は、こちらの記事を読んでください。)

今日は、横浜市住まいの人からすると比較的近くに位置する『オオゼキのある街』である大森の特異性について、データと観察結果をもとに考察してみたいと思います。

 

※本投稿の内容は、2019年8月時点での著者の主観に基づきます。ご注意ください。

 

 

きっかけを振り返る

最初に『手づくり牧草のヨーグルト』を発見したのは、オオゼキ松原店とオオゼキ下北沢店。

二店連続で発見したものだから「オオゼキならどこにでもあるのだろう!さすがオオゼキ!」と感動したのも束の間、家から比較的近いオオゼキ大森駅前店、オオゼキ池上店、オオゼキ御嶽山店、オオゼキ雪が谷店、オオゼキ旗の台店、オオゼキ戸越銀座店を訪問したところ、6店連続で見当たらないという衝撃。。もしやオオゼキ松原店とオオゼキ下北沢店にしかないのだろうか・・・?汗

思い当たるのは、オオゼキ松原店とオオゼキ下北沢店が大型店であること。『手づくり牧草のヨーグルト』が見当たらなかった6店舗はいずれも小型店(オオゼキ雪が谷店は中くらい?)であり、生産量がどうみても圧倒的に少ないであろう『手づくり牧草のヨーグルト』を扱っているのは大型店だけ?・・・という仮説にいきつくのは容易いことではあります。

だがしかし、美味しいとはいっても、たかだかヨーグルトを買うために娘を連れて電車に揺られて片道1時間超を通うわけにもいかないので、もう少しどうにかならないものか・・・

Twitterのフォロワーさんからは、

「お客様意見として取り扱い依頼をしてみては?」

などと非常にハードルの高いアドバイスを受け、心中では(さすがオオゼキようこは違うぜ…)などと反芻していましたが、よくよく考えてみると、もう1店、当初から検討すらしていなかった店舗があることに気付きました。そう、それがオオゼキ大森北店でした。

 

オオゼキ大森北店という謎を可視化する

たぶん知らない人にとっては『オオゼキ大森北店の謎』なんて言われても、皆目見当つかないと思うのです。

幸いなことに、オオゼキでは全店の情報を公式ウェブサイトに掲載しています。サイトに掲載されている情報をもとに、オオゼキが展開する41店舗について、2019年8月時点の情報をサイト掲載順に一覧化したのがこちらです。

(※スマホでは読みにくいです。すみません。)

(原本のcsvはこちら。)

 

さて、生データの一覧では分かりにくいので、サイト上で簡単に様々なチャートを描画できるJavaScriptライブラリである『Chart.js』を使って、色々な視点で可視化してみましょう。

 

まずは徒歩時間のランキングです。

オオゼキ大森北店、ダントツの一位です。徒歩15分です。

オオゼキ全体では最寄り駅からの平均徒歩時間が脅威の3.4分という近さであり、徒歩5分圏内の駅チカ店舗が41店舗中の34店舗を占めるオオゼキブランドの中で、徒歩15分とは何かの間違いではないかと思わせるレベルに遠いです。

 

そして次のデータ。最寄り駅ごとにオオゼキ店舗数を一覧化してみます。

(これ横棒でチャート化する意味あるの?)という声がどこからともなく聞こえてきそうなチャートが出来上がりました。ずばり、駅前展開を重視しているオオゼキブランドにも拘らず1つの駅に2店舗ずつ存在するところが、なんと2つもあるのです。それが、祖師ヶ谷大蔵駅、そして大森駅です。

祖師ヶ谷大蔵駅の方を見ると、祖師谷大蔵店と砧店がそれぞれ徒歩2分と徒歩4分の駅チカ。そしてそれぞれ駅の北口側と南口側に位置することから、東西に延びる路線に対して南北に続く商店街の両側を押さえに行く戦術のように思われます。「今日はどちらのオオゼキに行こうかな?」なんて贅沢な悩みを抱えたい方にとっては、祖師ヶ谷大蔵駅は素敵な引っ越し先になるかもしれません。

そして大森駅の方を見ると、やや事情が変わってきます。なんと大森駅前店の方が徒歩1分のリアル駅前店なのです。実際に行ってみると分かりますが、雨が降っていても駅から走って気にせず店舗に駆け込めるくらいの距離感です。それに対して大森北店の方は徒歩15分。もはや駅前とも駅チカとも言えない距離感です。なぜ作ったし。。。

”オオゼキは、血迷ってこんなアクセスの悪いところに出店したのだろうか。これで駅からの徒歩客を狙っているとしたら、血迷うにもほどがあるのではないか。どんなオオゼキブランディングを考えての策なのだろうか…”

 

ここで3つ目のチャート、自社駐車場の台数を見たいと思います。

注意事項として、オオゼキ松原店には自社駐車場があるらしいものの台数が不明だったので空白にしている点はご留意ください。オオゼキ松原店はサイト上では台数不明でしたが、しまこさんが8/5(月)夜早々に調べてくれました。自社駐車場は12台、あと提携駐車場で+31台とのことなのでチャートも修正しました。)

では見てみます。

・・・オオゼキ高井戸店が驚異の自社駐車場120台をたたき出していて外れ値もいいところなので是非オオゼキ特派員の方(誰だ)には状況をレポーティングしてもらいたいところではあるのですがそれは蛇足なのでいいとして、

件のオオゼキ大森北店は自社駐車場37台となっており、41店舗の中で高井戸店(120台)、上町店(40台)に次ぐ3番目に駐車場が多いことが分かります。大森北店は駅から徒歩15分の自社駐車場37台なので、『駅から遠いが駐車場が整備されて車でアクセスしやすい郊外型店舗』の典型であることが分かります。同じく郊外型店舗と類推されるのは碑文谷店(10分×22台)と池尻店(10分×24台)ですが、その両店と比べても、オオゼキ大森北店の駅からの遠さ、自社駐車場の整備度合いの振り切れっぷりは群を抜いていると言えます。

実際に現地を訪問してみると、環七通りと沢田通りという当該エリアの大動脈的な道路がすぐ傍にあって車客の流入が見込める点、そして店舗前に立ち並ぶ高層団地からの固定客が見込める点が、リアル駅前店舗である大森駅前店があるにもかかわらず大森北店が大森という街に存在しうる理由だと考えられます。

 

オオゼキ大森駅前店とオオゼキ大森北店を比較する

さて、駅チカの人や電車で来る人の視点から見たとき、オオゼキ大森駅前店を使うのはアクセスの良さという分かりやすい理由があるからいいとして、そういう人でもオオゼキ大森北店を使うとよい理由はあるのでしょうか。2店をそれぞれ3回ほど訪問したうえで、私見ながら感じたことを書いてみます。

 

①オオゼキ大森駅前店

まず、大森駅前店は小型店であるとはいえ、オオゼキ屈指の濃い品揃えがある店舗であると勝手に感じています。同じ小型店として私が訪問したことがあるのは池上店、御嶽山店、雪が谷店、戸越銀座店、旗の台店あたりですが、それらと比較したときの魚介類の質と量、そして地方野菜と有機野菜への力の入れ様はトップクラスだと感じました。

とくに魚介類については、店舗自体が狭いのに大型店並みのスペースを確保して販売しており、南部市場が比較的近場にあるという地の利を活かして展開していると思われます。非常に豊富な魚種を扱っており、例えばタイ系でもマダイ、チダイ、クロダイ、アマダイ、キンメダイ、メダイ、イボダイ、etcなど、まあ季節によってもちろん魚種は変わりますが(それ買う一般人いるの…?)と心配になるくらいには豊富な扱いがあります。さすが、『市場直送』の張り紙を天井中に貼って謳うだけはあります。

もちろんそれ以外の肉や乳製品、乾物諸々についても他の小型店と遜色ない品揃えはあり、噂の梅丘寿司の美登利も入っているので、大森駅前店で全てのお買い物を済ませてしまうことも十分にできてしまうと思われます。駅遠である大森北店の比較対象としては、これ以上ない強敵です。

 

②オオゼキ大森北店

次に大森北店。特筆すべきは大型店であること。あらゆる食品ジャンルが豊富に揃っています。大森駅前店と比べると、店舗面積が広いこともあって定番商品の割合が高くなっている感はあるものの、品揃えの絶対数では大森北店に軍配が上がります。ざっと見た感じ、お酒を含む飲料や、賞味期限の長い常温保存食品が、とりわけ多いように見受けます。

ちなみに大森駅前店が絶対的に強い魚介類については、大森北店も同等レベルには質と量を揃えてきています。大森駅前店にしかない珍種の魚介類も同じように大森北店に陳列されていますし、「大森駅前店にない珍種が大森北店にはある」といったケースも散見されます。南部市場に近いという地の利は、大森北店にも効いていると思われます。

私の目線では私の興味のあるところしか見えないので着眼点が狭くて恐縮ですが、タカハシ乳業の『手づくり牧草のヨーグルト』のようなマイナー商品を発見する喜びは大森駅前店を超えると思われますし、先日にも関東ではまず見ないであろう富山の白エビを発見してしまう事態も起きており、よりエキサイティングな出会いを求めての訪問や、自分の好きなものが置いてあるがゆえに通うことの価値はあると思われます。

なお、梅丘寿司の美登利は入っていないものの、Oz' KITCHENが店内にあるため、惣菜系はランクが一段階上がると推測されます。ついでに言うと、公式サイトの惣菜ページのセンター画像、これはずばり大森北店のOz' KITCHENです。オオゼキの惣菜紹介ページを飾るほど、惣菜に力を入れているのがオオゼキ大森北店なのです。

(※公式サイトより引用)

 

また、大量の食材を買い込んで車で運びたい人にとっては、もちろん大森北店がオススメでしょう。そんな大森北店の駐車場がこちら。だだっ広くて安心感があります。

 

まとめ

ということで、だらだらと考察を書いてみましたが、『大森でオオゼキに行くときにどう使い分けをするべきか』と言う論点でまとめなおすと、

 

オオゼキ大森駅前店がオススメ

  • 駅からあまり歩きたくない人。
  • 魚介類をメインに買いたい人。
  • 梅丘寿司の美登利が好きな人。

 

オオゼキ大森北店がオススメ

  • よりエキサイティングな出会いを欲している人。
  • Oz' KITCHENで惣菜を買いたい人。
  • 大量に買い込んで車で運びたい人。
  • オオゼキ大森北店前の団地に引っ越してオオゼキライフを満喫したい人。

と言う感じになりました。

 

こんなに素敵なオオゼキが2店舗も存在する大森という街のポテンシャルは計り知れないですし、大森北店近くの商店街近隣に住居を構えようものなら、近所のオオゼキ大森北店、駅前のオオゼキ大森駅前店という板挟みライフも可能であるのが大森という街なのです、と述べて投稿を終えたいと思います。

(でもまあ・・・、まあ普通の人ならまず間違いなくアクセスの圧倒的に良いオオゼキ大森駅前店に行きますよね。長文、失礼いたしました。)

※本投稿の内容は、2019年8月時点での著者の主観に基づきます。ご注意ください。

 

蛇足の蛇足

なお魚介類については、そもそもオオゼキ自体が相当に力を入れているので、たとえ小型店であってもオオゼキ以外のスーパーと比べれば質や量(特に質=鮮度)で上回ることが多いです。当然のことながら、吉祥寺店、松原店、大森北店のような大型店は、小型店と比べると更に一段上の魚介類コーナーを見せつけてくれるわけですが、そんな大型店すら上回る小型店『大森駅前店』の異色さは、やはりオオゼキの中でも特異な立ち位置を持っていると思われます。

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ブログ著者について
那須野 拓実(なすの たくみ)。たなぐら応援大使(福島県棚倉町)。トリプレッソを勝手に応援する人。ネイチャーフォト中心の多言語ブログを書いてます。本業はIT&マーケティング界隈でナレッジマネジメントとかデータ分析とかの何でも屋。半年間の育休明けで、家事育児と外働きのバランスを模索中。