クセがなくてプチプチしたほんのり塩味のお手軽野菜であるアイスプラント。2017年に試行錯誤しながらも窓際栽培に成功して日々の食卓に彩りを添えられたので、写真付きで紹介したいと思います。
アイスプラントは馴染みのない人が多いと思われますが、それもそのはず。もともと日本にはない野菜で、佐賀大学発ベンチャーである農研堂が研究開発して野菜化し、2006年から出荷・販売されるようになった新しい野菜なんです。
今では農研堂以外も栽培研究をしており、ブランドによってバラフ、クリスタルリーフ、プッチーナ、ソルティーナ、シオーナ、ソルトリーフ、ツブリナなど色々な名前で呼ばれており、今では日本全国で栽培されています。
その特徴は、水晶のようにキラキラした粒の付いた外観と、なんといっても食べたときの塩味。塩味のする野菜って、たぶんアイスプラント以外にはないんじゃないでしょうか。それぐらい独特な野菜なんですが、クセがなくてプチプチした食感もあいまって非常に使い勝手の良い野菜だと感じています。
私が初めてアイスプラントに出会ったのは、福島県棚倉町。JAが運営する農産直売所「みりょく満点物語」に併設された旬彩レストラン「山ぼうし」でした。サラダに入った見慣れぬ野菜。食べてみたときの驚きは、今でも忘れられません。
ということで、実際に私がアイスプラントを使って作った料理を並べてみても、一番多かったのは定番のサラダでした。
続いてパスタの彩りにもグッドです。
変わり種で言うと、オムライスやグラタン、さらには卵スープに添えるのも意外とありでした。
こんな感じで色々な料理に緑色を添えられるのがアイスプラント。味にクセがないので他の素材を邪魔しません。とてもオススメ。
そしてアイスプラントを家庭菜園で育てることで、好きな時に、好きなだけ、この新鮮な緑色を薬味的に添えることができるというのが、非常に使い勝手がよいと感じたところなのでした。
アイスプラントは水耕栽培もできますが、プランター+土で育てるのが楽なのでオススメです。
種を蒔くのは2月~3月の早春か、8月~9月の晩夏です。発芽するのが25℃を超えると著しく発芽率が下がるので、特に晩夏の場合は注意が必要です。
アイスプラントの種はホームセンターなどを探しても売っていないことが多いのですが、ネットで検索するとすぐ見つかるので楽ですね。
ということで去年の流れを具体的に見ていきましょう。
2月に水に浸る感じで種を蒔いたところ、1~2週間ほどで芽が出てきました。見ての通り、最初は水耕栽培もどきを試していました。
ところが水耕栽培もどきでは発育が悪く、途中で全く成長しなくなってしまうことに。しばらく頑張ってみたものの全く改善しないので、思い切ってプランター+土に移すことにしました。5月の頭のことでした。
なので、アイスプラント栽培を始めて早々に、1ヵ月ほどの遅れをとることになりました。
すると、上手く根付いたのか2週間ほどで成長が見て取れるように。なんとかリカバリーに成功です。
さらに2週間経ち、6月に入ると、ここまで大きくなりました。でも自重で倒れるようになってきてしまっているような・・・?(後で分かったのですが、アイスプラントは自立しない野菜なんですね。。)
7月の頭。とりあえず支えを付けて、無理矢理立たせていたのがこちら。この頃から葉っぱを収穫して食べられるようになりました。あげる水に塩を混ぜておくと塩味が付くようになるので、このころから水に混ぜるようにしました。
この後もどんどん成長していきまして、この支えではどうにもならなくなったので、別の方法を試すことに。
ということで8月の頭に柵を立ててみたのがこちら。これが一番安定するので採用しました。
そして10月。どんどん成長するので、定期的に収穫してもこれくらいのボリュームを維持できることが分かりました。
そして12月。寒くなってきました。少しずつボリュームが落ちてきているのに気付きました。
そろそろ終わりかと思ったものの、翌年の1月末でもこれぐらいのボリューム感のままで、春を迎えるまでは細々と収穫することができました。
たぶん最初からプランター+土で栽培していれば、遅れを取ることなく、種を蒔いてから2ヵ月ほどで収穫し始めることができたのだと思います。
日光が直接当たらなくてもそれなりに明るい窓際であれば育てることができて、手入れが多少雑でも育ってくれるので、家庭菜園を始めようと思っている人にオススメしたいところです。
さて、春を迎えるまで細々と収穫できたわけですが、桜の散るころに一つの変化がありました。なんと、花のつぼみが次々と出てきたのです。
例年、ゴールデンウィーク前後まで生き残ったアイスプラントには花が咲くようで、水分を含んでキラキラと水晶のように輝く粒と一緒に、白く可憐な花がフォトジェニックに咲いていきました。
そして花が散ったあと、つぼみが赤く色づき、アイスプラント全体が枯れていきます。種を蒔いてから1年以上が経った、6月頭のことでした。
赤くなったつぼみが乾燥したら、種が採取できるようになります。プランター2個から数百の種を採取できました。
この種をまた9月に蒔くと、アイスプラントが育つはず。アイスプラントの窓際栽培は、省エネで気軽に続けられる家庭菜園なのだと感じられました。
この投稿を執筆している2018年8月末時点でそろそろ今年の蒔き時になってきましたので、興味をお持ちの方は是非お試しくださいませ!!