とても美味しかったので書きます。
鶴見区民的には美味しいものを食べにいこうとすると横浜駅とか東京とかに行きがちなのですが、前から気になっていた鶴見のとあるお店に本日行く機会がありまして、期待を裏切らぬ美味しさと生産者に対するこだわりを感じたので書きたいと思います。
お店の名前は『鶴寿』。かくじゅ、と読みます。JR鶴見駅の西口から西に坂を上って5分ほどのところにあるお店です。坂道沿いに住宅街が続いたあとに西洋感あふれるスポーツクラブが見えたかと思ったら、そのすぐ横に見える純和風な門が入口です。
こんな感じに門が見えたかと思うと、
鶴のモチーフが描かれた暖簾のある立派な門構えでお出迎え。
暖簾をくぐって階段を上がると、日本庭園を抜けて一軒家の料亭に到着です。
※外からの日本庭園の写真は取り忘れました。。
内装は白を基調として、木の色と赤の色で整えています。お昼はかなり日当りがよく、四季折々の庭園の景色が楽しめます。いやはや鶴見のしかも駅近に、こんな綺麗な場所を作る決断をしたのは凄いです。店の立地や外観は、上大岡にある『花里』に似たものを感じました。
今の時期は金柑が生っていて、小鳥も飛んできていました。
内装の色合いは落ち着くの一言。シンプルイズベストを極めています。
テーブルごとに小さな盆栽を置いており、
なかなかに可愛らしい雰囲気のテーブルになっています。
さて本題のメニュー。あまり見ないような、とても短い名前が続きます。ドナルド、ほっ、フォアグラ、かき、かぶ、東方美人。。これは素材の名前でしょうか・・・
『ドナルド』と名付けられて出てきたのは、なんと炙った鴨肉。美味しいと思う前に、お皿が好みだったのでテンションが上がりました。
そしてもっとテンションが上がったのが、料理長の三島さんの説明。素材の産地だけでなくて生産者の名前や生産者のこだわりを細かく説明してくれるんです。生産者にスポットライトを当てるお店は応援したくなります。
続いて『ほっ』。もはや名前を見ても何の料理か分かりませんが、要約すると茶碗蒸し。ただし海苔とトリュフとチーズとお餅のハーモニーが絶妙。この時点で、純和風料理ではなく日本料理ベースの創作料理ということが発覚。でもとても美味しいです。
というか、このトリュフが神奈川県産(山北町)って説明されたときには、脳内で「どういうことだってばよ・・・」って3回ぐらい反芻しました。トリュフって神奈川でとれるんだ。。。
続いて『フォアグラ』。メカジキを漬けたものに奈良漬けを乗せてフォアグラをまぶした料理。フォアグラがとろけて口の中で混ざり合う。三切れあったけど、一瞬でなくなった。この、なんだかよく分からないけど色々混ざってとにかく美味しい感は、ジャンルは違うけど銀座篝に通ずるものを感じました。
続いて『かき』。牡蠣フライと書けばそれで終わりですが、ホワイトカリフラワーやらホウレンソウやら赤かぶやらで、すごく調和した味わいになっていました。フルーツビネガーもいい仕事をしていました。とにかく美味しい。
そして続いて『かぶ』。かぶが美味しい時期とのことで、シンプルに炊き込み御飯。土鍋で一度案内された後、お椀に盛っていただきました。素朴な味わいでご飯が進みます。そのまま胃に落ちていく感じ。お米は奥島根産とのことで、これも料理長の説明に熱がこもっていました。
最後にデザートの『東方美人』。台湾のお茶である東方美人を使ったスイーツとのことで、
中を開くとフルーツとアイスとパクチーと、、諸々とにかく美味しい感じのものが出てきました。黒いのは、ぱりぱりしていて美味しいクラッカーみたいな。スイーツにパクチー?と思ったけれど、生えたばかりの小さいもので、思ったより主張していなくてちょうど良い感じでした。
最後に日本の野草茶ということで、お茶を一杯いただきました。
ランチコースで5000円なので、鶴見界隈のお店としては最高クラスの値段になってはいますが、鶴見にある創作日本料理のお店として、そして生産者にスポットライトを当てる料理屋として、ぜひとも応援したいお店だったので紹介させていただきました。
料理長の三島さんはとてもお若い方で、サイトを見るに、30代半ばで独立されたようです。鶴寿ができたのは1年少し前とのことなので、これから鶴見区民が特別なときを祝う場としてもっと広まっていくと嬉しいなと思いました。
追伸:日本酒の純米大吟醸『風の森』はイチオシ。
後日追記:夏に2回目の訪問しました!詳細はこちら!