鶴見に戻ってきて1年が立ちました。1年間、鶴見の風景と撮り続けてきて感じたのは鶴見川の圧倒的な存在感。区の中央を流れ、名前の由来にもなっているこの川は、小さな都会とも言うべき鶴見の中で、数少ない貴重な自然風景の舞台になっていました。
鶴見川は国指定の一級河川。
源流をたどると東京都町田市まで遡ることができ、上流にいけばいくほど小川らしくなっていきますが、最下流にあたる鶴見区は非常に川幅が広く、広角24mmが十分に効果を発揮する景色を提供してくれます。中でも太陽を織り交ぜた風景は格別です。
今回は「我らが鶴見の誇る鶴見川の風景」ということで18枚をピックアップしました。撮影場所は全て、下流域に位置する鷹野大橋周辺です。ではどうぞ。
澄んだ空気の中まっすぐに刺さる太陽の光は、たとえ真冬であっても暖かさを感じさせてくれます。
飾り気の無い晴れた空でも、太陽が沈んでいくだけで質朴とした風景に早変わり。
一方、ひとたび雲が空を覆うと、開けた空一面に油絵のような景色が広がります。日ごとに異なる風景は、大型河川のある町ならではの贅沢だと思います。
夕焼けは本当に色々な表情を見せてくれます。同じ場所で撮ると、それがくっきりと分かります。雲の形が違うはもちろんのことですが、夕焼けの色もかなり変わって見えるのが不思議です。黄色、赤、オレンジ・・・場合によってはピンクや紫色に見えることもあるんです。
でも鶴見川は、夕焼けだけでは終わりません。朝日が上るところも撮れるんです。
濃いオレンジ色の空にひっそりと上る朝日。鷹野大橋のわずか上に浮かんでいる雲は、水鏡に反射して幻想的な風景を創り出してくれます。
もちろん晴れ渡った日には強烈な陽光が光芒を引くわけです。なかなか、朝日も夕日も綺麗に見える場所は貴重だと思います。
それ以外にも、
干潟を交えた風景であったり、
川沿いスレスレからの風景であったり、
立ち並ぶ電線塔の風景であったり、
富士山と一緒の風景であったり、
ギラギラと燃え上がるような輝きであったり、本当に色々な風景を楽しむことができる、そんな素敵な場所が鶴見川です。ただ、あまり通っている人は少ないと思うので、こういった風景は地元民の間でもあまり認識されていないような気がします。ちょっと、もったいない。
ここまで色々な写真を紹介しました。もちろん雲がいっぱいに彩りを添えた風景も綺麗です。でも、最上級の心の静寂をくれるのは、
やっぱり透き通ったような夕焼けです。
夕焼け色と、そのほんの少し後にやってくるであろう夜の色のグラデーション。見ると心がスッと、落ち着きます。
鶴見川は川沿いが舗装されていて、ウォーキングやランニングを楽しむことができます。近くに流れる多摩川と比べると、自転車で走る人は比較的少なく、ゆったり走れるんじゃないかなぁと思います。
お時間ができましたら、鶴見川に遊びにきてみてくださいな。
ぜひ朝日か夕日のお時間に。
2017年1月12日
地元を愛する鶴見区民より