3ヶ月ぶりに棚倉町を訪問しました。
地域おこしとは何か、地域おこしにおける写真の価値とは何かを考える旅となりました。
実は本日、待ちに待った棚倉町観光フォトコンテストの授賞式があったんです。会場は町の図書館です。今回はあまり時間がなかったので、棚倉町には新幹線で向かうことにしました。やっぱり高速バスに比べると、楽です!倍の金額払うだけはありますね!
さて、受賞状況はと言うと・・・
花園のしだれ桜を舞台にした「霞が木漏れ日を包み込んだ瞬間」が、風景部門にて優秀賞をいただきました!これは嬉しいです!
ちなみに、地味にフォトコンテスト入賞は初でした。最近のフォトコンテストはSNS投稿したものがNGになるケースが多いこともあり、フォトコンテストに出すこと自体が久しぶりだったんです。その意味でも嬉しいですね。
それに加えて、社川地区を舞台にした「だから社米はウマい!」が東白日報新聞社賞をいただきました!入賞に加えて、特別賞ももらえるとは思っていなかったので感動です。
受賞理由は、「青と緑のコントラストに一目惚れした」とのことです。なにやら色々なものに使いたいらしいので、カレンダーでも名刺でも、ご自由にお使いください。
ちなみに、棚倉城跡を舞台にした「朝霧の町、棚倉」は落選しました。さすがに1人で3つの受賞はなかったですね。これも、けっこうな渾身の作だったのですが残念です。
今回のフォトコンテストは、私がイメージする「写真による地域おこし」を地でいくような活動なわけですが、この前の事件もあって、自分の中で腑に落ちないところがあったりしました。
地域おこしと言うと、なんだか大層立派なことのように思われ、誰もが望むようなことのように思われるのですが、具体的に考えれば考えるほど、そこには違和感があるんですよね。
地域おこしとは何か?
30文字以内で説明しようとしたときの自分の答えは、「その地域に住む人を幸せにする土台と仕組みを作ること。」です。試行錯誤は今後もずっと続くと思うんですが、今の答えはこれです。
本質は、地域おこしの対象を住む人に限定して捉えることです。住む人だけでなく訪れる人も対象にしようみたいな理想論もあるとは思いますが、視点が2つになると複雑になって議論が硬直するだけですし、訪れる人が幸せに感じることが巡り巡って住む人の幸せにどれだけつながるかの視点で考えれば良いことだと思います。
また、直接幸せにする活動というよりも、幸せになれる土台と仕組みを作る活動という側面が重要だと思っています。地域に数千、数万の人がいるわけですから、たかだか数人の活動で直接幸せになんかできません。土台を作ること、巡り巡って幸せにできる仕組みが重要なんだと思っています。
そして忘れてはいけないのが、部分最適を進めがちな、利害関係が複雑に絡み合うステークホルダーをうまく調整して、地域としての全体最適を図る活動だと考えています。これ、ほんとに難しいと思います。
さて、地域おこしをそう捉えたとき、はたして自分が写真を撮るという行為が、本当に地域おこしとなりうるのだろうか。そんな疑問が、ずっと頭を離れないわけです。
先日、ケント白石先生が声を上げた事件は、写真で有名になってしまったがためにフォトグラファーのマナー違反が度重なるようになり、耐えきれなくなった持ち主によって被写体自体が破壊されてしまったという悲劇です。
ただ知名度をあげるだけが地域おこしではないです。その町に住む人の幸せにつながらないと、地域おこしとは言えないと思うのです。
地域の人にとっての幸せとは何かという非常に難しい議論はまたの機会に持越しつつ、今回入賞した2枚の写真が巡り巡って棚倉町の幸せにどうたどり着けるのか、撮影者自身、そこの出口が見えていないのは何とも言えないところです。
写真なんて、人に影響を与えてなんぼです。
今回投稿した3枚の写真を掲載しつつ、この写真が巡り巡って棚倉町に住む人たちの幸せに届くことを、願ってやみません。