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地域おこし
2018/04/17

2018年の棚倉町で花園しだれ桜に3度目のチャレンジをしたら、やっぱり想像を上回る写真が撮れた話

棚倉町の花園しだれ桜にチャレンジしてきました。

2015年、2017年に続いて3度目のチャレンジです。

 

今年の写真を最後に載せる前に、1度目、2度目のチャレンジを振り返ってみます。

 

1度目の2015年は棚倉町の初訪問。今は無きアンテナショップのkura-cafeで棚倉町の桜が綺麗だという情報を聞き、縁もゆかりも無い福島県のイチ自治体に『とりあえず行ってみる』ことを決断。

朝日のタイミングが勝負だろうという直感から、朝の3時に宿を出ました。初めての町、初めての撮影場所のため、ありとあらゆるリスクヘッジをしての挑戦でした。朝日が昇る前の、霞が木漏れ日を包み込んだ瞬間には、あまりの神々しさに言葉なくシャッターを切り続けた自分がいました。(撮影当時の記事はこちら

 

 

後日、この写真は2015年の棚倉町観光フォトコンテストにて優秀賞をいただき、町のPRポスターやリーフレットに多数登場するようになります。(2018年3月時点での活用状況はこちらを参照。)今年の桜シーズン、棚倉町は町として初めてであろう新聞広告と路上広告を出しましたが、そこでもこの写真をご活用いただいています。

 

 

さて、続いて2度目の2017年でのチャレンジ。あまりに出来すぎた1度目のチャレンジをどうやったら超えられるかを考えて、なんと深夜11時半にスタンバイ。闇夜にたなびく枝垂の姿が、不意に浮き上がった瞬間を収めました。なかなか光量が少なく思ったような絵が撮れない中、たまたま誰かの車のライトが桜を照らした瞬間でした。(撮影当時の記事はこちら

 

 

花園のしだれ桜はふだん、ライトアップはしていません。ただ、まわりに明かりが少なく、被写体を邪魔する障害物も少ないことから、ライトアップのポテンシャルが非常に大きいと思ったきっかけの1枚です。残念ながらフォトコンテストでの入賞はなりませんでしたが、そもそも発想としてあり得なかった花園しだれ桜のライトアップは「どうやって撮ったのか・・・」と受賞者の間で噂になっていました。(落選当時の記事はこちら

→なお、今年はマイカーライトアップが流行ったそうです。周りの人の迷惑にならない範囲で、静かに楽しみましょう。

 

そして2018年。過去2回は花園しだれ桜という同じ舞台ながら全く違う角度にて印象的な写真を収められたため、3度目のチャレンジはどういった形なら勝負になるのか、考えても答えはなかなか出ず、非常に悩ましいものがありました。

それでも時間だけは刻々と過ぎていき、例年より1週以上早く東京で桜が咲き始める中、棚倉町での桜のピークを4/7(土)前後と予想しました。(予想当時の記事はこちら。)この時点で、ある可能性に思いを馳せ始めていました。「雨の夜に、ワンチャンあるんじゃないか・・・?」と。

「ただでさえ夜間は人が少なくなる花園しだれ桜で、深夜に雨が降っていれば、きっと誰もいないんじゃないか?そしてそこでの情景は、誰も見たことがないものなんじゃないか?」と直感していました。

土曜当日の夜、天気予報では小雨になっていたものの雨はなかなか降らず、一度は宿に戻って雨が降り始めるのを待ちました。日付が変わり、日曜未明の1時を回ったころ、窓越しに待ちわびた雨音が鳴り始めたときには、眠気も疲れも吹き飛んでいました。イメージした情景を追い求めて、雨の中を歩いて行きました。

 

想像した通り、期待した通り、誰もいない満開の花園のしだれ桜が、目の前にありました。

 

 

潸潸と降り注ぐ雨がため池を鳴らし、蛙たちが声を響かせる。邪魔をしないように、隠れて見上げた花時雨でした。

 

この写真を見て、田舎のそんな音の情景が、あなたに届いたらこの写真は成功です。

全国でも数少ない逆さ桜の一本桜ということで、花園しだれ桜の被写体としてのポテンシャルは非常に高いと思っています。この桜を一つの糧として、棚倉町が大きく羽ばたいてくれることを期待しつつ、最後にいつもの言葉で締めたいと思います。

 

一人でも多くの方に、棚倉町が目に止まりますように。

そして、この写真が巡り巡って棚倉町に住む人たちの幸せに届くことを、願ってやみません。

 

注意:雨の中の夜間撮影は登山並みに体力を奪われるので、街中だからと甘く見ず、地形を事前に把握し、しっかりとした防寒対策、防水対策をしたうえで臨みましょう。

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ブログ著者について
那須野 拓実(なすの たくみ)。たなぐら応援大使(福島県棚倉町)。トリプレッソを勝手に応援する人。ネイチャーフォト中心の多言語ブログを書いてます。本業はIT&マーケティング界隈でナレッジマネジメントとかデータ分析とかの何でも屋。半年間の育休明けで、家事育児と外働きのバランスを模索中。