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フォトグラフィー
2017/05/15

ローポジションの撮影がよく見える理由を論理的に考察してみた

最高のフォトグラフィーを創ることを目標に、ここに自分の考えを書いていきます。

いい写真を撮りたいときはシンプルにローポジションから撮影すればいい、というのはよく言われることだと思います。私もこの撮影方法はよくやりますが、どうしてローポジションの撮影が良く見えるのかは論理的に考察したことがありませんでした。ということで、下の写真を見ながら挑戦してみます。

 

 

この写真は、乗鞍高原で撮影したミズバショウです。この写真を見て思いついたのが、以下3つのローポジションの撮影の特長です。

 

1.フレッシュビュー効果

ローポジションの撮影は、普通の人がなかなか持つことの無い、見慣れない視界を提供できます。見た人を新鮮な気分にさせたり、アートとして新たな視点を提供したりすることもあります。このフレッシュビュー効果は、閲覧者起点の心理的効果の一種ですね。

 

2.努力バイアス効果

ご想像の通り、ローポジションの撮影は物理的に撮るのが難しいです。例えばこの写真は、ぬかるんだ地面の上でできる限り体を低くして撮りました。難しいし、つらいし、けっこう頑張らないといけないです。そんなことを思ったら、写真自身に関係なく、なんだかすごいプロセスを経て出来上がったんじゃないかという気がしてきませんか?なんか魔法みたいです。この努力バイアス効果は、創造者起点の心理的効果の一種ですね。

 

3.被写体陳列効果

ローポジションの撮影の一番大きな効果はこれだと思っています。ローポジションでカメラを構えると、一列に並んで写る被写体が増えます。上の写真では、ミズバショウが乗鞍岳と一緒に写っています。これはローポジションの撮影だからこそできるわけです。この被写体陳列効果は、フォトグラフィーの被写体を起点とした物理的効果の一種ですね。

 

この考察に対する解釈

これらの効果は残念ながら、最高のフォログラフィーには直接繋がることはないです。重要なのは、これら全ての効果を明確に認識してコントロールし、ストーリーテリングに活かすことだと思います。というのも、被写体陳列効果のみを考慮しがちなのがフォトグラファーの性だと思うからです。反省、反省。。

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ブログ著者について
那須野 拓実(なすの たくみ)。たなぐら応援大使(福島県棚倉町)。トリプレッソを勝手に応援する人。ネイチャーフォト中心の多言語ブログを書いてます。本業はIT&マーケティング界隈でナレッジマネジメントとかデータ分析とかの何でも屋。半年間の育休明けで、家事育児と外働きのバランスを模索中。